トラックを高く売るためのポイントと信頼できる業者選びのコツ
「トラックを高く売るにはどうすればいいのか」「信頼できる買取業者を見つけたい」などのお悩みはありませんか?
トラックの売却は、事前準備や知識が結果を大きく左右します。相場の把握や査定のコツを知ることで、高価買取が実現できる可能性が高まります。
また、リースバックなどの選択肢を活用すれば、売却後もトラックを利用しながら資金調達が可能です。
この記事では、トラック売却の基本知識から具体的な手続き、高価買取の方法まで詳しく解説します。トラック売却を成功させたい経営者の方は、ぜひ最後までお読みください。
1トラックを売る前に押さえておきたいポイント
トラックを売却する際には、いくつかのポイントを押さえておくことで、よりスムーズかつ有利に取引を進められます。
ここでは、トラックを高く売るためのコツや、売却前に知っておきたい情報をわかりやすく解説します。
1-1トラックを売る時の基本知識
トラックを売却する際には、いくつかの重要な基本知識を押さえておく必要があります。
ここでは、売却方法の種類と特徴、必要書類の準備、そして売却までの基本的な流れについて説明します。
1. 売却方法の種類と特徴
トラックの売却方法には、主に以下の3つがあります。
● 買取業者への売却
● トラックオークション
● リースバック活用
それぞれの特徴と向いているケースを見てみましょう。
● 買取業者への売却:手続きが簡単で迅速に売却できます。車両の状態に関わらず買取してもらえる場合が多いため、早急に現金化したい場合に適しています。
● トラックオークション:市場原理により適正な価格で売却できる可能性があります。状態の良い車両や特殊な仕様のトラックを所有している場合に向いています。
● リースバック活用:トラックを売却しつつ、そのまま使用し続けられます。中古車リース契約を結ぶことで、車両を継続利用しながら資金調達を行うことが可能です。資金繰りに課題がある企業や、トラックを手放したくないが資金が必要な場合に適しています。
2. 必要書類の準備
トラックを売却する際に必要な書類は、以下の通りです。
● 車両関係の必要書類:車検証(自動車検査証)、自動車税納税証明書、自賠責保険証明書など
● 名義変更に必要な書類:譲渡証明書、印鑑登録証明書、委任状(代理人による申請の場合)、移転登録申請書など
● 会社として準備する書類:法人の印鑑登録証明書、事業用自動車等連絡書(緑ナンバーのトラックのみ)など
注意点として、印鑑登録証明書は発行後3カ月以内である必要があります。
なお、移転登録申請書や譲渡証明書、委任状は国土交通省のHPでダウンロードできます。
3. 売却までの基本的な流れ
売却のプロセスを知っておくことで、スムーズに進められます。以下に売却までの基本的な流れを紹介します。
1. 売却方法の選択:自社の状況や目的に合わせて最適な方法を選びます。
2. 査定依頼の方法:一括査定サービスを利用すると、複数の業者から査定を受けられます。
3. 価格交渉のポイント:トラックの状態を事前に把握し、修復可能な箇所は修復してから査定に出すと高値がつきやすくなります。
4. 契約から入金まで:必要書類を準備し、契約を締結します。その後、名義変更手続きを行い、入金が完了します。
1-2トラックを売る場合とリースバックの違い
トラックを売却する際、売却以外にもリースバックという選択肢があります。 どちらも手放すという点では同じですが、それぞれ異なる特徴を持つため、状況に合わせて最適な方法を選ぶことが重要です。 ここでは、トラックを売る場合とリースバックの違いについて解説します。
● 売却:所有権を手放して現金化する
トラックの売却とは、所有しているトラックを買取業者やディーラーなどに売却し、その対価として現金を受け取る方法です。 売却すると、トラックの所有権は売却先に移り、自身は売却益を得られます。 トラックを完全に手放したい場合や、まとまった資金が必要な場合に適した方法です。
● リースバック:売却後も使い続けられる
リースバックとは、所有しているトラックをリース会社に売却し、その後はリース契約を結んで、同じトラックを借りて使い続ける方法です。 売却と同時にリース契約を結ぶため、売却益を得ながら、これまで通りトラックを使用できます。 トラックを手放したくないが、資金調達をしたい場合や、車両管理の手間を減らしたい場合に有効な方法です。
1-3トラックを売るタイミングについて
トラックを売却する際、適切なタイミングを見極めることは高値売却のポイントとなります。以下の3つのタイミングがおすすめです。
● 走行距離が50万kmを超える前:走行距離が増えるほど、車両の価値は下がります。50万kmを超える前に売却することで、より高い価格が期待できます。
● 購入年数が15年を超える前:トラックは一般的に10年以上使用できますが、長期間使用していると、消耗品交換や部品交換が必要となります。購入から15年を目安に売却を検討しましょう。
● 大きな修理が必要になる前:大きな故障が発生すると、修理費用がかかるだけでなく、買取価格も大幅に下がります。修理が必要になる前に売却することがおすすめです。
また、日頃からしっかりとメンテナンスを行い、修理履歴をきちんと残しておくことも大切です。整備履歴がしっかりしている車両は、買取業者から高い評価を得られます。
2トラックの買取相場を徹底解説
トラックを売却する際、適正な価格で取引するためには買取相場を把握することが重要です。買取相場は、トラックのメーカーや車種、年式、走行距離などによって大きく変動します。
ここでは、主要なトラックメーカーの買取相場や、相場に影響を与える要因について詳しく解説していきます。自身のトラックの価値を正確に把握し、高額査定につなげましょう。
2-1車種別の買取相場
運送業界で多く使用されているトラックの買取相場について、主要な車種ごとに解説します。
● 大型トラック(日野プロフィア、UDクオンなど): 走行距離や年式にもよりますが、比較的状態の良い車両で100〜300万円程度です。
● 中型トラック(日野レンジャー、いすゞフォワードなど): 状態の良い車両で100〜150万円程度が一般的な相場となっています。
● 小型トラック(いすゞエルフ、日野デュトロなど):平均的な状態で30〜100万円程度での取引が多く見られます。
ただし、これらの価格は目安であり、実際の買取価格は年式や走行距離、車両の状態によって変動します。また、市場の需要や時期によっても変動するため、注意が必要です。
2-2年式・走行距離による価格変動
トラックの買取相場は、車種だけでなく、年式や走行距離によっても大きく変動します。
一般的に、新しい年式のトラックほど高額で売却できます。これは、新しいモデルほど性能が向上していることや、安全装備が充実していることが主な理由です。また、最新の排ガス規制に対応していることも、高値につながる要因の一つです。
さらに走行距離が少ないトラックほど、高額で売却できる傾向にあります。走行距離が多いトラックは、消耗品交換が必要になる可能性が高いため、買取価格が下がる傾向にあります。
ただし、同じ年式・走行距離でも、定期的なメンテナンスや修理の履歴があれば、一定の価格を維持できる場合もあるでしょう。トラックを高く売るためには、これらの要素を考慮し、適切なタイミングで売却することが重要です。
2-3高価買取を実現するコツ
トラックを高価買取してもらうためには、準備や売却先の選び方が重要です。ここでは、トラックを高価買取してもらうための具体的なコツをご紹介します。
● トラックの状態を最適に保つ
トラックの状態が良ければ良いほど、高い査定額を期待できます。特に外装や内装の清掃は基本です。また、故障箇所や不具合があれば修理を検討しましょう。
● 複数の業者に査定を依頼する
1社だけに査定を依頼するのではなく、複数の業者に見積もりを取ることが大切です。買取業者ごとに得意な車種や仕様が異なるため、適正価格を見極めるには比較が欠かせません。また、買取専門業者の中には、競合と比較して高い価格を提示してくれる場合もあります。
● 売却のタイミングを工夫する
トラックの売却時期は、買取価格に大きく影響します。年末や年度末など、運送業が繁忙期を迎えるタイミングは、トラックの需要が高まり、高値が期待できる可能性があります。また、不要な車両は長く保有せず、早めに売却することで、市場価値の低下を防ぎましょう。
さらに、買取キャンペーンを行っている時期も狙い目です。
トラックの売却を考え始めたら、複数の業者のHPを確認しましょう。
キャンペーンを行っている業者に査定を依頼すると、通常よりも高い買取価格が期待できます。
● 純正部品を揃えておく
社外品に交換しているパーツがある場合は、純正部品に戻しておくと、査定額がアップする可能性があります。
3失敗しない!トラック買取業者の選び方
トラックの売却を成功させるためには、信頼できる買取業者の選択が重要です。ここでは、優良な買取業者の特徴や、選ぶ際のポイントについて詳しく解説していきます。
3-1 優良買取業者の特徴
トラックを高く売るためには、優良な買取業者を選ぶことが重要です。優良買取業者の主な特徴は以下の通りです。
● 豊富な買取実績:優良な買取業者は、多くの買取実績を持っています。買取実績がある業者は、市場価値を適切に判断する能力があると言えます。
● 専門知識を持つスタッフの在籍:トラック専門の査定士や、査定士免許を持つスタッフが在籍している業者は信頼できます。専門知識を持つスタッフは、トラックの細かい部分まで正確に査定できます。
● 透明性の高い査定:査定基準や買取価格の根拠を明確に説明してくれる業者は、信頼性が高いと言えます。
● 充実したサービス:出張査定や書類作成などのサポート体制が整っている業者を選ぶことで、スムーズに売却を進められます。
優良買取業者を見つけるためには、以下のポイントも押さえておきましょう。
● 口コミや評判を調べる:インターネットや知人からの口コミなどを参考に、評判の良い業者を選びましょう。
● 会社の規模や歴史を調べる:長く安定して事業を続けている業者は、信頼性が高いと言えます。
3-2複数社での査定比較の重要性
トラックの売却では、複数の買取業者で相見積もりを取ることをおすすめします。その理由は主に以下の3点です。
● 適正な市場価格の把握が可能
● 買取価格の値引き交渉の材料になる
● 業者の対応や専門性の比較ができる
例えば、同じトラックでも買取業者によって数十万円の価格差が生じることも珍しくありません。また、査定時の対応や価格の根拠説明なども、業者によって大きく異なります。
複数の業者から査定を受けることで、不当に安い買取額を提示する業者を見分けられ、より良い条件での売却が可能になります。無料で出張査定を行う業者も多いため、積極的に活用しましょう。
4トラックを買取に出す際の注意点
トラックの買取を成功させるためには、いくつかの重要な注意点があります。ここでは、売却時のトラブルを防ぎ、スムーズな取引を実現するために押さえておくべきポイントを解説します。
4-1 査定時の確認事項
トラックの査定を受ける際は、後々のトラブルを防ぎ、納得のいく取引をするためにいくつかの重要な点を確認する必要があります。以下のポイントを事前に把握し、査定時に確認しましょう。
● 査定額の根拠確認
査定額がどのように算出されたのか、その根拠を確認しましょう。車両の年式、走行距離、外装や内装の状態がどのように評価されたかを詳しく説明してもらうことで、妥当性を判断できます。不明点をそのままにせず、納得がいくまで質問することが大切です。
● 引き渡し条件の確認
トラックの引き渡し方法や時期、場所について明確に確認します。自社で持ち込むのか、買取業者が引き取りに来るのかなど、具体的な条件を把握しておきましょう。
● 支払条件の確認
売却代金の支払い方法やタイミングを明確にしましょう。特に振込の場合は、支払い日がいつになるのか、全額一括で支払われるのかを確認し、契約内容に記載されているかをチェックすることが重要です。
● 減額条項の確認
契約後に減額される可能性がある条件(例:引き渡し後の車両状態の変化など)についても確認しましょう。不当な減額を防ぐために、減額条項の詳細をしっかり理解しておくことがポイントです。
4-2売却時の確認事項
トラックを売却する際には、以下の4つの重要な確認事項があります。これらを慎重に確認することで、トラブルを防ぎ、スムーズな取引を行えます。
● 契約書の重要チェック項目
契約書には車の基本情報、売買金額、支払い方法、引き渡し条件などが記載されています。特に、修復歴の有無や車両の状態について正確に記入されているか確認しましょう。
● 名義変更の確実な実施
名義変更に必要な書類(印鑑証明書、譲渡証明書、自動車納税証明書など)を確実に準備し、引き渡すことが重要です。名義変更の責任が買主側に移る時期も確認しておきましょう。
● 代金支払いのタイミング
支払い方法や時期について明確に確認します。現金払いか振込か、支払い日はいつになるのかなど、細かい点まで確認しておくことが重要です。
● 車両引き渡し時の確認事項
引き渡し時に車両の状態を再度確認し、契約書に記載された内容と相違がないか確認します。相違があった場合の対応についても事前に確認しておくことが大切です。
4-3よくある買取トラブルと対策
トラックの売却は、高額な取引となるため、トラブルに巻き込まれないよう注意が必要です。ここでは、よくある買取トラブルとその対策について解説します。
● 事後値引きの防止策
買取後に「傷があった」などの理由で減額されるケースがあります。これを防ぐためには、査定前にトラックの状態を詳細に確認し、査定時には業者に立ち会うことが重要です。また、契約時に減額理由を明記してもらいましょう。
● キャンセル時の対応
契約後にキャンセルを申し出ると、高額なキャンセル料を請求される場合があります。事前に契約書のキャンセルポリシーを確認し、不利な条件がないか注意しましょう。
● 引き渡し後のトラブル防止
引き渡し後に車両の状態に関するトラブルが発生することもあります。引き渡し時には、燃料残量や付属品の確認、車両状態の記録を行い、双方で同意書を作成しましょう。
● クレーム対応の確認
買取業者のクレーム対応方針を事前に確認し、トラブル発生時の連絡先や対応手順を把握しておきましょう。
5経営者必見!トラックリースバックという選択肢
トラックを売却したいけれど、すぐに新しい車両が必要な場合や、資金調達をしたい場合、リースバックという方法がおすすめです。リースバックとは、所有しているトラックを業者に売却し、その売却代金で新しいトラックをリースするという方法です。
ここでは、リースバックのメリットや注意点などについて詳しく解説していきます。
5-1 リースバックの仕組み
トラックを売却したいけれど、すぐに新しい車両が必要な場合や、資金調達をしたい場合、リースバックという方法が注目されています。
リースバックとは、所有しているトラックを業者に売却し、その売却代金で新しいトラックをリースする方法です。
リースバックの仕組みは、まず、ご自身が所有しているトラックをリースバック業者に売却します。この売却代金を使って、新しいトラックをリースするという流れになります。リース期間中は、リース契約に基づいて新しいトラックを利用し、一定のリース料を支払います。リース期間終了後には、車両を返却するか、購入することも可能です。
リースバックのメリットとしては、まず、手元資金の確保が挙げられます。売却代金を手にすることで、運転資金や設備投資などに充てられます。
また、新しい車両の利用も大きなメリットです。最新型のトラックに更新することで、燃料費の削減や、車両の維持費を抑えられます。
5-2手続きの流れと必要書類
トラックのリースバックをスムーズに進めるために、事前に以下の流れと必要書類を把握しておくことが重要です。
トラックリースバックの手続きは、以下の5つのステップで進められます。
1. お問い合わせ:電話やメールで初期相談を行います。
2. ご面談・ヒアリング:現在の事業内容や財務状況について詳しく聞き取りを行います。
3. 与信審査・車両審査:審査を行い、買取価格を提示します。
4. ご契約・お支払い:契約締結後、買取代金が支払われます。
5. リース開始:車両の所有権が移転し、リース利用が開始されます。
リースバック手続きに必要な書類は主に以下の4種類です。
● 決算書:直近2期分の写し(勘定科目明細、減価償却費明細、法人事業概況説明書を含む)
● 車検証の写し:保有車両台数分の最新車検証(電子化以降は車検証と自動検査証記録事項)
● 他社リースの明細写し:リース契約書、リース支払明細書(リース条件、残価設定がわかる資料)
● 車両一覧表:自社で作成した車種記載のある資料
リースバック会社は、これらの情報をもとに適切な査定と契約条件の設定を行います。
5-3契約から資金調達までの期間
トラックをリースバックで売却する際、契約手続きが完了してから資金が手元に入るまでの時間は、多くの場合2〜3週間ほどです。これは、トラックの査定や契約書の準備、必要書類の確認など、いくつかのステップを経るためです。
この期間を短くするためには、事前に必要書類を正確に用意しておくことが重要です。準備が整っていることで、スムーズに手続きを進められるため、資金調達の時間を短縮できます。また、信頼できる業者に依頼することも、プロセスの効率化につながります。
6経営に活かせるメリット
トラックリースバックは、単に古い車両を手放すだけでなく、経営をより効率化し、新たな可能性を開くために有効な手段の一つです。ここでは、トラック売却がもたらす経営上のメリットについてご紹介します。
6-1トラックを手放さず資金調達
リースバックの最大のメリットは、資金調達が可能でありながら、業務に必要なトラックを手放さずに済む点です。特に運送業や建設業など、トラックが欠かせない業種において柔軟性が求められる場面で有効です。
この仕組みでは、所有しているトラックをリース会社に売却し、リース契約を結ぶことでそのままトラックを使用し続けられます。これにより、まとまった資金を確保しつつ、業務に必要な車両を維持できるため、経営の安定性が向上します。
6-2毎月のリース料は経費計上が可能
トラックをリースバックする際、毎月のリース料は経費として計上することが可能です。これは、リース契約が賃貸借契約に該当するためです。つまり、トラックを借りている状態と考えられるため、家賃と同様に扱えます。
この経費計上のメリットは、税務上の負担を軽減できる点です。リース料を経費として計上することで、利益が圧縮され、結果的に税金の負担が軽くなります。特に運送業や建設業など、トラックを頻繁に使用する業種にとっては、この経費計上が資金繰りの改善につながります。
6-3オフバランス化で財務状況改善
トラックを売却してリースバックを活用すると、特定の会計基準に基づくオフバランス化が可能になり、財務指標の改善が期待できます。これにより、資産として計上されず、初期投資の負担を軽減できます。
ただし、リース契約の内容次第で維持管理コストが自社負担となる場合もあることに注意が必要です。これらの仕組みを活用することで、財務状況の改善が進み、資金調達力の向上や企業の成長をサポートします。
6-4銀行借入とは別枠での資金調達
リースバックは、銀行からの借入とは異なる資金調達方法です。
銀行からの借入は、通常、担保が必要で、審査も厳密に行われます。一方、リースバックは、賃貸借契約の審査となるため銀行借入と比較して、審査がスムーズに進みやすい点が特徴です。
リースバックを利用することで、売却代金を即座に得られ、運転資金や設備投資に充てられます。銀行からの借入とは異なり、与信枠を圧迫することもありません。
7知っておくべきデメリット
トラックリースバックは、事業の効率化や資金調達につながるメリットがある一方で、知っておくべきデメリットも存在します。ここでは、トラックリースバックを利用する際に注意すべき点を解説していきます。
7-1契約期間中の解約制限
トラックのリース契約には、中途解約ができないという特徴があります。契約を締結した年数は、その期間中に契約を続ける必要があります。
もし何らかの事情で契約を解除したい場合には、中途解約金が発生します。この金額は契約書に明記されているため、事前にしっかりと確認しておきましょう。特に、急な資金需要や業務の変化があった場合、解約金が予想以上に高額になることもあります。
そのため、トラックをリースする際は、本当に必要な期間を慎重に考えた上で契約を結ぶことが大切です。
7-2月々のリース料負担
トラックのリースバックを選択する際、月々のリース料が重要な考慮点となります。特に市場価格よりも高く購入した場合や、キャッシュインに重きを置きすぎた場合には負担が増大する可能性を考慮しておきましょう。
リース料が高額だと、長期間にわたり経営資金が圧迫されることになり、資金繰りに影響を及ぼす恐れがあります。したがって、リース契約前には、将来的なキャッシュフローの予測を行い、無理のないリース料設定を検討しましょう。これにより、経営の安定性を確保し、不測の事態に備えられます。
7-3車両の使用制限や制約事項
トラックをリースする際には、車両保険への加入が必須です。これは、リース契約の一環として、トラックを借りている間に発生する可能性のある事故や損傷に備えるためです。リース会社は、トラックの状態を保つために借主に保険加入を求めます。
事故が発生した場合、保険に未加入だと修理費用が自己負担となり、高額な出費につながることがあります。また、契約満了時にはトラックを原状回復した状態で返却する必要があるため、保険でカバーできることは重要です。さらに、車両保険の内容や補償範囲について、事前に理解しておきましょう。
7-4対象となる車両
一般的に、リースバックの対象となる車両は、事業用車両が中心です。具体的には、以下のような車両が挙げられます。
● トラック:運送業で利用される大型トラックから小型トラックまで
● バス:乗客の輸送に利用されるバス
● 建設機械:重機など、建設現場で利用される車両
ただし、経年劣化が激しい車両や特殊な改造が施された車両などは、リースバックの対象とならない場合があります。リースバック会社に事前に相談してみましょう。
8実際のご利用事例
リースバックは、資金調達や経営改善を目的として多くの企業に活用されています。ここでは、弊社のご利用事例と共に、その具体的なメリットや効果について解説します。
8-1群馬県A社のご利用事例
A社との初回の面談で、銀行借入が困難な状況にあり、4ヶ月連続でのファクタリング利用(総額2,000万円)、社会保険料の滞納(1,800万円)、さらに複数のリース会社へのリース料滞納(月額約80万円)という深刻な経営課題が明らかになりました。
この状況を改善するため、保有する15台の車両についてリースバックを提案。キャッシュイン額3,500万円、月々のリース料95万円の削減効果を見込める内容でした。当時B社とも相見積もりを取っている状況でしたが、将来的な車両買戻しが可能であること、また導入後の手厚いアフターフォロー体制を評価いただき、当社での契約締結となりました。
リースバック実行後、ファクタリングからの完全卒業を実現し、滞納していた社会保険料の一括返済も完了。リース料の支払いも正常化され、月々のキャッシュフローが大幅に改善したことで、収益体質への転換にも成功しました。
特筆すべきは、案件化から契約締結までわずか2週間という短期間での対応を実現できた点です。社長からは「スピーディーな対応と親身な提案に非常に満足している」との評価をいただきました。
本案件における主なメリットと効果
1. 資金調達面での改善
● 3,500万円の大型資金調達により、緊急の資金需要に対応
● ファクタリングの完全卒業を実現し、資金調達コストを大幅削減
● 滞納していた社会保険料の一括返済により、行政とのリスクを解消
2. キャッシュフローの改善
● 月々のリース料を95万円削減し、固定費を圧縮
● 支払いの一本化により、資金管理が容易に
● 複数あった支払い先を一本化したことで、経理業務の効率化を実現
3. 経営管理面での改善
● 資金繰りの正常化により、経営陣が中長期的な経営戦略の立案に注力可能に
● 取引先や金融機関からの信用力が回復
● アフターフォローを通じた継続的な経営改善サポートの実現
9まとめ
トラックの売却を検討中なら、資金調達とトラックの継続利用が可能な「リースバック」を活用するのがおすすめです。特に、PMG Logisticsの「PMG車両リース」は、多くの利用者から高い評価を受けています。
このサービスは、査定から契約までの手続きがスムーズで、資金繰りを改善しながら事業を安定的に運営できる点が魅力です。契約終了後には、再リースや買取の選択肢が用意されており、柔軟に対応可能です。
トラックの売却と効率的な資金活用を両立したい方に最適な選択肢と言えるでしょう。ぜひ検討してみてください。