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1トントラックの選び方|サイズ・維持費・中古相場からリースバックまで

1トントラックは、運送業の経営者や経理担当者にとって、事業効率を左右する車両選びにおいて欠かせない存在となっています。都市配送に適したコンパクトさと、普通免許で運転できる手軽さを兼ね備え、配送業務から建設現場まで幅広く活躍しているのが特徴です。

本記事では、1トントラックの基本的なサイズや積載量1tの仕様から、導入メリット、中古相場の見極め方、そして車両リースやリースバックによる資金調達の方法まで、経営判断に必要な情報を網羅的に解説いたします。4WDやAT車の選択肢、自動車税や維持費の考え方も含め、トラックの購入から売却までを見据えた意思決定にお役立てください。

1トントラックの基本情報

1トントラックとは、最大積載量が1トン(1,000kg)程度の小型トラックを指します。軽トラックより積載量が多く、2トン車より取り回しやすいバランスの良さが特徴です。普通免許で運転できる手軽さと、都市部の道路事情に適した車両サイズが、多くの事業者から支持を集めています。

1トン(1t)クラスの特徴とは?積載量・サイズの基礎知識

1トントラックの車体サイズは、全長4,700mm以下、全幅1,700mm以下、全高2,000mm以下が一般的です。荷台寸法は平ボディタイプで長さ約3,100mm前後、幅約1,600mm前後、あおり高さ約380mm前後が標準的な仕様となっています。荷台幅は標準的なパレットがちょうど収まるように設計されており、物流業務での使い勝手の良さを実現しています。

車両総重量は3.5トン未満に設計されており、2017年3月12日以降に取得した普通免許でも運転が可能です。なお、2007年6月2日から2017年3月11日までに普通免許を取得した方は「準中型5トン限定免許」として扱われ、車両総重量5トン未満まで運転できます。また、2007年6月1日以前に取得した方は「中型8トン限定免許」となり、車両総重量8トン未満まで運転が可能です。

1トントラックと小型トラックの違い

1トントラックも2トン・3トンと同様に小型トラックに分類されます。ただし、積載量や車体サイズ、必要な免許区分などに違いがあります。以下の表で主な違いを整理しました。

項目

1トントラック

2トントラック

3トントラック

最大積載量

750~1,000kg以下

2,000~2,950kg

3,000kg

荷台長

約2,000~3,100mm

約3,100~4,300mm

約3,000~4,400mm

必要免許

普通免許

準中型免許以上

準中型免許以上

小回り

◎(優れる)

○(良好)

△(やや制限あり)

2トントラック以上になると車両総重量が3.5トンを超えるケースが多く、準中型免許以上の取得が必要となります。また車体が大きくなるため、狭い道路での取り回しや駐車のしやすさでは1トントラックに優位性があるといえます。

なお、2トンと3トンの荷台寸法はそれほど変わりませんが、3トントラックは足回りがしっかりしており運転しやすいという特徴があります。そのため、2トントラックでは積載できない重量物がある場合に3トントラックが選ばれています。

よくある用途(配送・建設・設備工事・サービス業など)

1トントラックは、その汎用性の高さからさまざまな業種で活用されています。配送業では、食品や日用品のルート配送、宅配便の集荷・配達業務に適しており、住宅街の狭い道路でもスムーズに走行できる点が重宝されています。

建設業や設備工事業では、工具や資材を現場へ運搬する用途で活用されており、狭い現場への進入が可能な点が強みです。農業分野においても、収穫物の運搬や農機具の移動に1トントラックが選ばれることが多く、狭い農道でも走行可能です。

引越し業務においても1トントラックは活躍しており、単身者や少量の荷物を運ぶ案件に適した車両として需要があります。

なお、配送業務ではADバンなどのライトバンも選択肢となりますが、荷室形状や積載量が異なるため、運搬する荷物の特性に応じて1トントラックと使い分けることが求められます。

1DK・1LDK程度の家財であれば、軽トラックでは運びきれなくても、1トントラックなら1台で対応できるケースが多く、市街地のアパートやマンションへのアクセスにも困らない点が選ばれる理由となっています。

1トントラックを導入するメリット

1トントラックには、小型車両ならではのメリットが数多くあります。事業運営におけるコスト削減や業務効率の向上を図るうえで、これらの利点を理解しておくことが車両選定の判断材料となります。

小回り性能と燃費の良さ

1トントラックは軽トラックより積載力があり、2トントラック(小型トラック)よりサイズがコンパクトという位置づけです。

車両全長が短く、狭い道路や入り組んだ住宅街でも走行しやすい点が特徴となっています。コンパクトな車体のため、細かい切り返しが容易に行えます。都市部での稼働率が高い点が強みといえるでしょう。

燃費面においても、車両重量が軽いことから良好な数値を維持しやすくなっています。停車と発進を繰り返す市街地走行が多い配送業務では、車体が軽い1トントラックは燃料消費を抑えやすく、ランニングコストの低減につながります。

都市部での配送に最適な理由

都市部での配送業務において、1トントラックは道幅の狭い住宅街や商店街でもスムーズに走行できます。EC市場の拡大に伴い、個人宅への小口配送(ラストワンマイル配送)の需要が増加していますが、1トントラックはこうした多頻度・小口配送に適したサイズ感といえるでしょう。

2トン車以上のトラックと比較して車両サイズがコンパクトなため、アパートやマンションが密集するエリアでも進入しやすく、路上での一時停車時に周囲の交通への影響を軽減できます。

また、代表的な1トントラックは車両総重量が3.5t未満に収まるため、2017年3月以降に取得した普通免許でも運転が可能です。物流業界ではドライバー不足が課題となっていますが、準中型免許や中型免許を必要としない点は、人材採用の面で有利に働きます。

税金・維持費のコストメリット

1トントラックは、自動車税や自動車重量税において優位性があります。自動車税は積載量と用途(自家用・事業用)によって金額が決まり、2トン車や4トン車と比較して負担が軽くなる傾向にあるからです。自動車重量税についても、車両総重量が軽いため費用を抑えることが可能です。

消耗品については、2トン車や4トン車と比較して車体が小さい分、タイヤやブレーキなどのサイズも小さくなります。

ただし、4ナンバーの貨物車は新車登録から2年目以降、毎年車検が必要となる点には注意が必要です。維持費全体を見据えた車両選びが、事業収益の向上につながります。

1トントラックの中古車を選ぶポイント

中古の1トントラックを購入する場合、価格だけでなく車両の状態や整備記録を総合的に判断することが重要となります。中古相場を把握し、適正な価格で良質な車両を見極めるためのポイントを解説いたします。

中古1トントラックの価格相場と年式ごとの特徴

中古1トントラックの価格相場は、車種や年式、走行距離、荷台形状によって幅があります。価格は年式や状態によって異なりますが、中古車情報サイトでは数十万円台から200万円を超える車両まで幅広く流通しています。

ボンゴトラック、タウンエーストラックなど人気車種は中古市場での需要が高く、相場がやや高めに推移している状況です。

年式については、登録から5年以内の車両は価格が高めとなりますが、安全装備が充実しているメリットがあります。10年以上経過した車両は価格が下がりやすいものの、走行距離や整備状況によっては故障リスクが高まる可能性があるため注意が必要です。

走行距離と価格の関係では、10万kmを超えると価格が下がりやすい傾向にあります。一方、5万〜7万km台の低走行車両は高値がつきやすくなっています。これは過去の稼働状況が読み取りやすく、エンジンやミッションなど主要部品の消耗が少ないと判断されるためです。

ただし、走行距離が少なくても整備が不十分な車両より、走行距離は多くても整備記録がしっかり残っている車両のほうが、長期的な使用に適している場合もあります。荷台の錆や腐食、床板の劣化といった個体差も価格に影響するため、現車確認が重要です。AT車やMT車の選択、特装内容によっても相場が変動する点を考慮しておきましょう。

近年の中古トラック市場では、半導体不足や部品調達の遅れにより新車の納期が長期化している影響を受け、中古車の価格が高値圏で推移しています。国内大手のトラックオークションでは落札価格が前年比で上昇したとの報告もあり、購入のタイミングによっては想定より高額になる可能性がある点も注意が必要です。

走行距離・整備記録のチェック方法

中古1トントラックを購入する際には、走行距離とともに整備記録簿の確認が欠かせません。定期的なオイル交換や消耗部品の交換記録が残っていれば、前オーナーの管理状態を把握できます。

外観チェックでは、荷台の損傷や錆の発生状況を確認することが重要です。特に荷台の床面や角部分は傷みやすく、錆が進行していると補修費用がかさむ可能性があるためです。フレームやシャシーの状態も可能な限り確認しておきましょう。

低走行車両(5万~7万km台)は消耗部品の交換頻度が少なく、稼働状況も読み取りやすいため高値で取引される傾向にあります。一方、走行距離だけでなく荷台の使用状況や過去の積載物の種類によっても車両のコンディションは異なるため、複数の観点から総合的に判断することが求められます。

1トントラックの新車を選ぶポイント

新車での1トントラック導入を検討する場合、最新モデルの安全装備や燃費性能、納期の傾向を把握しておくことが車両選定の判断材料となります。中古車との比較も含め、事業計画に適した選択をするためのポイントを解説します。

最新モデルの特徴(安全装備・燃費・走行性能)

2024~2025年モデルの1トントラックは、衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱警報装置などの先進安全装備が標準化されている傾向にあります。トヨタのタウンエースではスマートアシスト、ダイナではプリクラッシュセーフティが搭載され、ドライバーの安全運転をサポートする機能が充実しているのが特徴です。

燃費性能においても、エンジン技術の進化により以前のモデルと比較して向上している傾向があります。AT車の普及も進んでおり、運転の負担軽減を重視する場合にはAT仕様を選択するとよいでしょう。

走行性能についても、サスペンションの改良により乗り心地が向上し、長時間の運転でも疲労が蓄積しにくくなっているモデルが増えています。バックカメラやクリアランスソナーといった運転支援機能が標準装備されるケースも多く、狭い場所での取り回しがより安全に行えるようになっています。

新車購入の費用感と納期の傾向

1トントラックの新車価格は、車種やグレード、装備内容によって幅があり、170万円台から400万円台まで多様な選択肢が存在します。特装や架装を行う場合には、追加費用が発生する点も考慮しておく必要があるでしょう。

新車・中古どちらを選ぶべきかの判断基準

新車と中古車のどちらを選ぶべきかは、使用年数、事業規模、資金繰りの状態によって異なります。長期間(5年以上)使用する予定で、資金に余裕がある場合には、保証が充実し安全装備も最新の新車を選択するメリットが大きくなります。

一方、初期費用を抑えたい場合や、まずは事業を試験的に開始したい場合には、中古車を選択することで資金の流動性を確保しやすくなるでしょう。

また、トラックを売る際の下取り価格も考慮に入れるなど、所有期間中のコストで判断することが経営上の合理的な選択につながります。

1トントラックの導入方法は「購入」だけではない

1トントラックを事業に導入する方法は、新車や中古車の購入だけではありません。車両リースやリースバックを活用することで、初期費用を抑えながら車両を確保し、資金繰りの改善につなげることができます。

車両リースのメリット(初期費用の削減・経費化など)

車両リースを活用する最大のメリットは、まとまった初期費用を準備せずにトラックを導入できる点にあります。リース料は毎月一定額を支払う形式となるため、キャッシュフローの見通しが立てやすく、資金繰りの調整がしやすくなります。

また、リース料は全額を経費として計上できるため、節税効果が期待できる点もメリットです。トラックを購入した場合は減価償却として数年にわたり経費計上する必要がありますが、リースであれば支払った年度の経費として処理できるため、経理業務の負担も軽減されます。

車両リースバックとは?資金調達としての有効性

車両リースバックとは、所有しているトラックをリース会社に売却し、売却代金を受け取ったうえで、同じトラックをリース契約により継続使用する仕組みを指します。トラックを手放すことなく資金調達ができるため、運送業のように車両が事業に不可欠な業種で大きなメリットになるでしょう。

リースバックによる資金調達の流れは、まずリース会社に車両の査定を依頼し、売却代金とリース料の見積もりを受け取ります。条件に合意すれば売買契約とリース契約を締結し、売却代金が入金されるという流れとなります。銀行融資と比べ、即座に資金を確保できる点が特長です。

リースバックを1トントラック保有企業が活用する理由

1トントラックを保有する企業がリースバックを活用する理由として、資金繰りの改善と財務戦略上のメリットが挙げられます。固定化していた資産を流動化させることで、運転資金や設備投資に充てる資金の確保が可能です。

また、リースバックを活用することで、貸借対照表上の資産が圧縮されオフバランス化が実現できる場合があります。これにより自己資本比率の改善が期待でき、金融機関からの評価向上につながるでしょう。

車両の入替時期に合わせてリースバックを活用することで、柔軟な車両管理も実現しやすくなります。

1トントラックの選び方で企業が迷いやすいポイント

1トントラックの導入を検討する際、維持費の見積もりや導入方法の判断で迷うケースもあるでしょう。ここでは、よくある疑問に対する考え方を整理します。

維持費はどれくらいかかる?保険・税金の基礎

1トントラックの年間維持費は、自動車税、自動車重量税、自賠責保険料、任意保険料、車検費用、燃料費、メンテナンス費用などが挙げられます。事業用1トントラック(積載量1t以下)の場合、年間の固定費用の目安は以下のとおりとなります。

  • 自動車税:6,500円(事業用・積載量1t以下)
  • 自動車重量税:約5,000円~8,000円(車両総重量により異なる)
  • 自賠責保険料:約15,000円~20,000円(12か月契約)

これに車検費用(法定費用込みで5万円~10万円程度)や燃料費、タイヤ交換などのメンテナンス費用が加わり、年間30万円~50万円程度を見込んでおくと安心といえるでしょう。

なお、事業用トラックは毎年の車検が必要となる点も考慮が必要となります。自家用であれば初回車検後は1年ごとの車検となりますが、事業用(緑ナンバー)の場合は新車登録時から毎年車検を受ける義務があるため、その分の費用を予算に組み込んでおかなければなりません。

中古・新車・リースのどれが最もコスパが良い?

中古・新車・リースのどれが最もコストパフォーマンスに優れるかは、事業規模や車両の稼働率、資金状況によって異なります。総所有コスト(TCO)の観点から、それぞれの特徴を整理すると判断しやすくなります。

資金に余裕があり長期間使用する場合には、新車購入が総コストを抑えやすくなります。初期費用を抑えつつ一定期間使用したい場合にはリースが適しており、短期間での使用や予算を極力抑えたい場合には中古車が選択肢となるでしょう。事業計画と資金繰りを照らし合わせ、自社に適した導入方法を選択することが重要となります。

まとめ

1トントラックは、都市配送から建設現場まで幅広い業務に対応できる汎用性と、普通免許で運転できる手軽さを兼ね備えた車両です。荷台寸法や車両総重量、積載量といった基本スペックを把握したうえで、新車・中古車・リースのいずれが自社の事業計画や資金状況に適しているかを検討することが、最適な車両選びにつながります。

維持費や税金面でも小型車ならではのコストメリットがあり、リースバックを活用すれば資金調達と車両の継続使用を両立させることも可能です。

1トントラックの導入を検討されている方は、本記事で解説した各ポイントを参考に、事業に最適な選択をしていただければ幸いです。

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